HSK1級に合格できるおすすめの勉強方法は？学習に役立つアプリも紹介！

HSK（汉语水平考试）は1級から6級までのレベルに分かれており、1級は一番難易度が低いレベルです。

HSK1級は、中国語学習の最初の一歩を学べる試験です。内容は入門の身の回りの単語や、短い会話文がほとんどです。文は漢字で書かれているため、普段から漢字に親しんでいる日本人にとっては、難易度が低く感じることが多いです。

とはいえ、中国語の入門が理解できていないと合格することはできません。

この記事では、そんなHSK1級の試験の特徴やおすすめの勉強方法について紹介します。

HSK1級とは

HSK1級はHSKの中で一番入門のレベルであり、中国語検定の初級レベルである準4級よりも更に易しいです。
求められる単語量の目安は150語程度であり、超初級レベルと言えます。

HSKについて知りたい人は、「HSKとは？各レベルの難易度と学習プランの違い・合格のコツを紹介」の記事も読んでみてくださいね。

HSK1級のレベルと合格に必要な勉強時間

HSKは下から1級・2級・3級・4級・5級・6級と、6段階に分かれています。
HSK1級は一番入門レベルです。
HSK公式サイトには「中国語の非常に簡単な単語とフレーズを理解、使用することができ、具体的なコミュニケーションを行うことができる。中国語学習するための基礎能力も備えていることが求められます。」と記載されています。
また、HSKの公式サイトに学習の目安として「大学の第二外国語における第一年度前期履修程度の学習が目安とされています。」と記載されています。
大学の第二外国語は、1週間に2コマ（年間で90時間）程度と設定されていることが多いようです。
そのため、HSK1級の勉強時間の目安は、45時間（90時間✖️半年）ということになります。

HSKは何級から受験すべきなのかについては、「HSKは何級から受験すべき？初心者におすすめの目標レベルと学習法」の記事でわかりやすく解説しています。

HSK1級の試験内容

HSK1級の試験内容は、リスニングとリーディングの2つのパートに分かれています。
リスニングとリーディングともに第一部～第四部に分かれています。

HSK公式サイトには、HSK1級の試験内容は以下のように記されています。

リスニング試験（听力）　約15分間（放送回数2回）

第一部：短いフレーズが放送され、その内容が写真の内容と一致するかを判断する。
第二部：短文が放送され、3枚の写真の中から短文の内容と一致するものを選ぶ
第三部：短い会話文が放送され、数枚の写真の中から会話の内容と一致するものを選ぶ。
第四部：短文と、その内容に関する問いが放送され、問いの答えとしてふさわしいものを3つの選択肢の中から選ぶ。

リーディング試験（阅读）　17分間

第一部：写真と単語が与えられており、写真の内容と単語の意味が一致するかを判断する。
第二部：短文が与えられており、数枚の写真の中から、短文の内容と一致するものを選ぶ。
第三部：5つの質問文と5つの返答が与えられており、疑問文と返答の内容が対応するものを選ぶ。
第四部：文中の空所部分に、選択肢の中から適切な単語を1つ補い、意味の通る文を作る。

HSK1級から3級は問題文が2回放送されるので、1回目で聞き取れなくてもあせる必要はありません。
リスニング試験とリーディング試験は共に、マークシート方式です。

HSK1級の合格点

HSK1級は、リスニング試験とリーディング試験の点数がそれぞれ100点、合計200満点です。
リスニング試験とリーディング試験の合計で、6割（120点）以上を取れば合格となります。
いずれかの試験が60点未満でも、合計で120点以上であれば合格です。

HSK1級の試験対策

一番難易度が低いとはいえ、受験する際にしっかり準備して試験に挑みたいですよね。

HSK1級は、下記のレベルが求められています。

HSK1級は、受験生の日常中国語の応用能力を判定するテストです。

「中国語の非常に簡単な単語とフレーズを理解、使用することができ、具体的なコミュニケーションを行うことができる。中国語学習するための基礎能力も備えている。」ことが求められます。

引用元：HSK公式ホームページ

つぎに、HSK1級の試験対策について詳しく紹介します。

HSK何級から履歴書に書けるのかについては、「HSKは何級から履歴書に書ける？バイトや就職に活かせるレベルとは」の記事も読んでみてくださいね。

試験対策のコツ

HSK1級を取得するための試験対策のコツは下記の3つです。

• 過去問題集を準備する
• 常用単語150語暗記する
• 初歩の文法や会話に目を通す

かなりシンプルですが、こちらでほぼ試験準備が完了します。

  試験の日程

HSKは、世界中で行われている中国政府が認定している中国語検定試験です。

日本では、北海道から沖縄までの主要都市で筆記試験・口頭試験が毎月行われています。

各回で開催地が異なるため、試験会場や申し込み方法については、HSK公式ホームページを確認しましょう。

また、申込期間は試験日の1ヶ月から2ヶ月前です。HSKの合格証の発行には2ヶ月ほどかかるため、もし証明書が必要な場合は早めの受験を心がけましょう。（オンラインでの結果発表は試験1ヶ月後に行われます）

  過去問題集での練習方法

まずは、過去問題を解いてHSK1級の問題に慣れましょう。

HSKの過去問題を入手するには、公式の過去問題集を購入する必要があります。

公式過去問題集は、公式過去問集1級2021年度版をおすすめします。

過去問題の練習方法は、下記の3つを行いましょう。

• 時間を測りながら解く
• 自分ができていない部分を把握する
• 解答後も繰り返し復習する

以下で詳しく解説します。

時間を測りながら解く

HSK1級の試験問題は全部で40問、試験時間はトータルで35分間あります。

時間の内訳は、聞き取りが15分プラス書き込み時間3分、読解が17分です。

自分が理解できていない部分を把握する

過去問題を解いていくと、理解できていないところが把握でき、自分の弱点がわかります。

まずは過去問を1つ解いてみて、数週間後にもう一度その過去問にチャレンジし直すという感じで、何度か同じ過去問を解いて練習しましょう。再度過去問題を解く際には、間違った箇所を重点的に解きましょう。

そうすることで、問題を確実に解けるようになり、合格につながります！

HSK1級の学習方法

HSK1級の試験に合格するためには、以下の学習方法がおすすめです。

HSKのビジネスレベルについては、「HSKのビジネスレベルとは？BCT‐ビジネス中国語検定についても解説」の記事をご覧ください。

  入門単語と文法の勉強

HSK1級では決められた範囲の語彙（単語）約150語を覚える必要があります。

範囲以外の単語は出題されませんので、とにかく繰り返し覚えましょう。

HSK1級の単語と正しい発音の学習方法として、YouTubeで学習することもおすすめです。

おすすめは、毎日中国語の阿波連の【中国語単語】159個の1級単語をこれ1本で丸覚え！ です！

こちらの​​YouTubeチャンネルでは、HSK1級に必要な159語の単語を実際の口の動きを見ながら、正しい発音で覚えることができます。

一方、文法の学習としてHSK公式ホームページによるHSK1級に必要なレベルは、“150語程度の基礎常用中国語及びそれに相応する文法知識”と記載されています。

しかし、HSK公式テキストに基礎文法の解説があるものの、出題される単語や文法は初心者がすぐに理解できる漢字が使用されているため、難しくありません。

そのことから、1級の場合は文法を重点的に学習するより、単語とリスニングに時間をかけることをおすすめします。

  リスニングとリーディングの練習方法

HSK1級試験では、リスニング（聞き取り）とリーディング（読解）の2技能が求められます。

リスニングの練習は、音声教材やYouTubeを利用し、声調（四声）を意識しながら聞き取りましょう。

HSK1級で出題される単語のほとんどは日本語の漢字と似た発音や意味を持つものが多く、それほど暗記は必要ではありません。

また、リーディング（読解）の出題は写真の内容と単語の意味を一致させるなどの勉強しておくことで解答できます。

つまり、リーディングの練習方法はリスニングに重点をおけば、自然と練習ができるということです。

短期集中でHSK1級を目指している方は、「リーディングよりリスニング」をしっかり練習するのをおすすめします！

おすすめの勉強法

HSK1級の効果的な勉強法は、下記の3つです。

• 過去問題集を解く
• 文法より単語を覚える
• リスニングに時間をかける

シンプルにこの3つの勉強方法でHSK1級を取得することができ、満点を取るのも夢ではありません！

そして何より​効果的な​勉強法は、毎日繰り返し勉強することです。

HSK1級は毎日1時間学習した場合、1ヶ月半程度で合格ラインに達するレベルですので、継続して学習しましょう。

HSK1級の学習におすすめのアプリと使い方

HSK1級受験するために、学習アプリを活用することもおすすめです。

HSK2級に関する詳しい情報は、「HSK2級の難易度や合格に必要な勉強時間は？初級レベルの試験を乗り越えるコツ」の記事でも解説しています。

HSK1級学習に役立つアプリ

HSK1級の学習に役立つアプリは、中国語検定HSK公認単語トレーニングです。

中国語の学習アプリはたくさんありますが、基本機能をすべて網羅したアプリは多くありません。

そのなかでも、HSK公認単語トレーニングはその名の通りHSK公認のアプリですので、HSKを受験する方にとっては必須アプリです。

中国語検定HSK公認単語トレーニングアプリの大きな特徴​は3つあります。

1. 級ごとの合格に必要な単語を収録
2. 過去問に基づいた例文と音読が付いている
3. 苦手な単語だけを抽出して反復練習ができる

上記の特徴以外にも学習に役立つ機能が多いため、HSK1級だけではなくその上を狙っている方にもおすすめです！

一方、デメリットもあります。

アプリのダウンロードや級ごとの一部の単語は無料ですが、すべての単語を学習するには課金が必要です。

HSK1級の場合50語までは無料ですが、51語から158語をダウンロードするには有料となります。

テキストや過去問題集を購入する場合よりは安いと感じる方は、アプリで学習するのがおすすめです。

HSK1級はアプリの学習で合格できる？

HSK1級であればアプリだけでも合格できます。

しかし、今後上級に合格するためにはアプリの学習だけでなく、過去問題集を使った練習や、実際の中国語の会話や文章を積極的に聞いたり読んだりすることが大切です。

アプリを使った学習は効率的であり、忙しい人でも学習時間を確保しやすく自分のペースで学習ができるため、継続的な学習につなげやすいというメリットがあります。

アプリを上手に使い自分に合った勉強法を見つけ、効率的かつ継続的な学習を行いましょう。

基礎を学んでHSK1級に合格しよう

この記事では、HSK1級の試験対策や勉強方法、試験に役立つ学習アプリの活用方法を紹介しました。

HSK1級は自身の中国語力を把握するためのはじめの一歩です。

2級・3級…6級と、どんどん目標を高く持つことで留学や就職、中国旅行での会話や中国ドラマも通訳や字幕なしで聞き取れるようになります。

引き続き、中国語のレベルアップを目指しましょう！