中国語のリスニングは難しい？苦手な理由と習得のコツを解説

中国語のリスニングが苦手な日本人は多いのではないでしょうか？

「漢字は読める」「意味は理解できる」のにリスニングは出来ない、と悩む中国語学習者はとても多いです。

本章では、中国語のリスニングをなぜ難しく感じる人が多いのか、おすすめの勉強法なども解説していきます。

中国語のリスニングが苦手な日本人が多い理由とは？

日本人の多くはリスニングが苦手だと言われています。なぜ日本人はリスニングを苦手とする人が多いのでしょうか。

それには、主に以下の3つの理由があると言われています。

• 漢字で意味が理解できる
• 標準語を話す人が少ない
• 同音異義語がたくさんある

中国語の発音が難しい理由に関する詳しい情報は、「中国語の発音が難しい理由、特徴と克服する方法は？」の記事でも解説しています。

漢字でなんとなく意味が理解できてしまう

日本人がリスニングを苦手だと感じる原因は、日本人が漢字に強いことだと言われています。

その理由は、漢字圏の日本人は中国語の漢字でもなんとなく意味がわかってしまうためです。

日本語と中国語では同じ文字で同じ意味を表す言葉も多いため、日本人はリーディングに強いです。しかし発音に関しては日本語と中国語の発音で異なる点が多く、きちんと基礎から学ぶ必要があります。

このギャップによって日本人はリーディングが勉強しやすい代わりに、リスニングに苦手意識を持ってしまいます。

標準語を話す人が少ない

中国では標準中国語以外の中国語が多用されることも、リスニングに苦手意識を持ちやすい原因です。

なぜなら、中国語は方言による差が大きく、中国人同士であっても聞き取れないほどひどい訛りがあるためです。

中国語学習者は、普段正しい標準語の音声を聞きながら学習していることでしょう。しかし中国現地では、方言混じりの中国語が飛び交っています。

教科書などできれいな中国語を勉強してきた人ほど、ネイティブスピーカーと話した時には中国語が全く別の発音に聞こえてしまい、聞き取れないことでリスニングに苦手意識を持ってしまうことがあります。

以上のように、中国語は標準中国語以外にも数多くの方言があることもリスニングが苦手だと感じやすい原因です。

同音異義語がたくさんある

中国語は同じ音で意味が違う同音異義語が多く存在します。

漢字で見ると意味の違いはすぐわかりますが、音で聞いた時に瞬時に意味と結びつけるのは難しいですよね。

リスニングを学習する際は、下記2点を意識して学習を進めましょう。

• 音を正しく聞き取る
• 音と意味を正しく結びつける

ピンインの微妙な違いを聞き取ることはとても難しいので、すぐに習得できなくても落ち込む必要はありません。

繰り返し根気強く継続することが、リスニング力を向上させる一番の近道です。

リスニングが聞き取れない場合に考えられる要因

リスニングが聞き取れない場合、いくつかの要因が想定されます。
一つの要因だけかもしれないですし、いくつかの要因が混ざっていることもあります。
リスニングで聞き取れなかった要因をはっきりさせることで、リスニングの向上にもつながりますし、その他の能力向上にもつながりますよ。
リスニングが聞き取れない場合に考えられる要因を見ていきましょう。

中国語検定4級不合格の原因については、「中国語検定4級に落ちた！？不合格の原因と心構え」の記事をご覧ください。

知らない単語が含まれている

知らない単語が含まれていると、リスニングが聞き取れません。
知らない単語が一つくらいであれば、文章の流れで単語の意味がわかる場合もありますが、基本的には知らない単語があるとリスニングが聞き取れなくなってしまうのです。
リスニングが聞き取れなかった場合は、リスニングの文章を読んでみて、わからない単語の意味は調べて覚えるとよいでしょう。
単語を覚えることで、単語力のアップにもつながります。

知らないフレーズが含まれている

単語と同じく、知らないフレーズが含まれている場合も、リスニングが聞き取れません。
リスニングの文章を読んで、知らないフレーズは調べて意味や使い方を覚えてしまいましょう。

正しい文法を理解していない

正しい中国語の文法を理解していないと、中国語の語順がわからず、リスニングも聞き取れないでしょう。
一つ一つの単語は聞き取れたとしても、単語から文章の意味を推測するというレベルでしかありません。
初心者の頃は知らない文法もあると思いますが、リスニングでわからなかった場合は、なぜその語順になっているのかを確認する様にしましょう。

正しい発音を習得していない

正しい発音を習得していないと、リスニングで聞き取れないことがあります。
正しい発音を習得できていないということは、どの様に発音されて、どの様に聞こえるのかを、理解していないことになります。
理解できていない発音は、聞き取ることが難しいのです。
正しい中国語の発音を覚えることは、スピーキング力を上げるだけではなく、リスニング力を上げることにもつながります。
正しい中国語の発音を覚えて、リスニング力も上げましょう。

スピードが速すぎる

リスニングのスピードが速すぎる場合も、聞き取れませんよね。
スピードが問題の場合は、単語や文法や発音の問題ではなく、単純にそのスピードに慣れてないというだけです。
聞き取れないスピードであれば、自分のレベルに合っていない可能性もあります。
聞き取れないリスニング音源を何回も聞いても意味がないですし、やる気もなくなってしまいます。
そんな時は、そのリスニング音源はいったん諦めて、他のもう少しゆっくりとしたスピードのリスニング音源で勉強をした方がよいでしょう。

中国語のリスニングが苦手な人におすすめの勉強法

続いて、リスニングのおすすめな学習方法について解説します。

リスニングが苦手な人でも、正しいステップを踏むことで効果的にリスニング力を鍛えることができます。

• 発音の基礎から復習する
• シャドーイングをする
• 文章を聞いて書き取りする

「中国語検定3級のリスニングのコツは？勉強法と試験問題への対策を紹介」の記事では、中国語検定3級のリスニングに関して興味深い視点で解説しています。

発音の基礎から復習する

まずは発音の基礎を正しく学ぶことが大切です。

ピンインと声調を確認しながら、発音の練習をしていきましょう。

発音の練習をする際は、大きな声を出すことが重要です。大きい声で発音することで、自分の苦手なポイントがわかり、苦手な部分を重点的に練習できます。

中国語には、日本にない発音も存在します。

日本に存在しない音を頭で認識するには、まずは正しい音をたくさん聞き続け、音に慣れる必要があります。一度音に慣れてしまえば、聞き取りも可能になります。

舌の動き、唇の形などを意識することも効率的にリスニング力を上げるポイントです。スポーツのように何度も練習し、体に覚えさせましょう。

鏡で口の動きを見ながら練習するのも効果的ですよ。

中国語検定4級のリスニング対策については、「中国語検定4級のリスニング対策とは？初級の聞き取り力をアップさせるおすすめの勉強法」の記事でわかりやすく解説しています。

シャドーイングをする

シャドーイングは、流れてくる音のすぐ後を影のように追いかけて発音する練習方法です。

英語の学習や通訳の訓練にもよく用いられる手法ですね。

シャドーイングをするときは、内容や文法などを理解した文章を繰り返し練習しましょう。

わからない文章をなんとなく繰り返してもあまり効果はありません。

中国語特有の抑揚をつけた発音なども意識して発声するととても良いです。

初めは短い文章からスタートし、慣れてきたらスピードをあげていきます。

速いスピードに慣れることが出来れば、ネイティブスピーカーの会話も聞き取れるようになっていきます。

短い文章をマスター出来ればどんどん文章を長くしていきましょう。

繰り返し練習を重ねることでリスニング力アップの効果が期待できます。

文章を聞いて書き取りする

耳で聞いた文章を紙に書き取りをする練習をしましょう。

中国語では書き取りの学習を「听写」と呼びます。

最初は単語の書き取りから始め、慣れてきたら文章の書き取りに挑戦するのがおすすめです。

書き取りをする文章は、自分のレベルに合ったものを選んで練習してください。

耳で聞いて、書くことで視覚でも認識出来るので漢字と音を正しく結びつけるに最適の学習方法です。

「听写」をすることで苦手な部分が顕著にわかるので、自分の弱点を把握し克服できるメリットもあります。

聞き流しを活用して耳を慣らそう

本章では、聞き流し学習の効果や、聞き流しをうまく活用するコツについて解説していきます。

中国語初級のリスニングに関する詳しい情報は、「初級のリスニングを克服する方法！中国語の初心者に試して欲しい聞き取り練習」の記事でも解説しています。

中国語の聞き流しは効果がある？

中国語の聞き流しをする際、「なんとなく聞き流しすること」は、リスニング力を高める方法ではあまり効果が期待できません。

聞き流しをリスニング学習に取り入れる場合は、内容を既に理解しているものを何度も繰り返し聞くことが重要です。

中国語特有の音のリズムなどにも意識を向けながらきいてみましょう。

聞き流し動画をうまく活用するコツ

聞き流し動画をうまく活用するには、同じ映画やドラマ、アニメなどを繰り返し流すことがおすすめです。

特に子供向けのアニメは言葉の表現が簡単なものが多いです。

さらに絵を見ることで音と意味を結び付けることが容易になります。

同時に字幕を付けて目で追いながら音を聞くことでリスニング力の効果が飛躍的にあがるでしょう。

中国語のリスニングが苦手な人からよくある質問

中国語のリスニングが苦手な人からよくある質問をまとめました。

Q：中国語のリスニングの伸ばし方は？

まずは単語を学ぶことから始めてみましょう。リスニングとはいえ、知らない単語を聞き取ることはできません。知っている単語を増やし、加えてその単語の発音もインプットすることによって聞き取れる中国語の量が少しずつ増えていきます。

Q：中国語のリスニングは独学可能？

中国語のリスニングは独学可能です。しかし、同時に独学することによって挫折してしまう人が多い分野でもあります。失敗せずに勉強したいという理由があるのであれば、プロに相談して正しい方法で勉強するのがおすすめです。

失敗してしまうとこれからの可能性もなくなってしまいますが、いっとき頑張って練習することによって、一生無くすことのないスキルと可能性を手に入れることができますよ。

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苦手なリスニングを克服しよう

苦手なリスニングを克服する為には、まず「苦手」というネガティブな感情をポジティブなものに変換することが重要です。

中国語の発音は難しいと感じる人が多いですが、自分の苦手なポイントを抑えて、繰り返し練習することで、必ずマスターできます。

継続して繰り返し練習する為に、好きな映画のセリフや、ドラマ、アニメなど、何か好きなものを活用しながらリスニングの学習をしましょう。

家事をしながら、移動しながら、などスキマ時間をうまく活用して中国語に触れる時間をなるべく長くすることで、少しずつ耳が慣れてきます。

リスニングを学習する際は、下記3つを意識してみてください。

• 音をひとつひとつ丁寧に聞く
• 音で意味を結びつける
• 発音して繰り返し練習する

耳が中国語に慣れてくると、初めは音が繋がって聞こえていた音が、少しずつ単語単位で聞き取れるようになります。

リスニングを克服し、ネイティブスピーカーの中国語が聞き取れた時は、とても嬉しくて感動してしまいますよ。