中国語勉強で単語の暗記が重要な理由は？おすすめの学習アプリや勉強のコツを紹介！

中国語学習者であれば「単語を効率よく確実に覚える方法はないかな？」と考えたことはありませんか？

特に中国語検定やHSKはレベルごとにたくさんの単語を覚えなければいけないため、「たくさんある単語をどうやって覚えよう…」「毎日勉強しているのに思うように単語が覚えられないのはなぜ？」などと悩みますよね。

単語学習は、読む・書く・聞く・話す、のすべてを上達させるために最も重要なカギとなり、正しい方法で勉強することが大切です。

この記事では、中国語勉強で単語の暗記が重要な理由やおすすめの学習アプリ、単語を勉強するためのコツについて紹介します。

単語が中国語の勉強で重要な理由

単語学習が中国語の勉強で重要な理由は、たとえ文法がわからなくても単語だけでも意味が理解できるからです。

日本人は漢字を習得しているため、中国語の8割を学習し終えていると言われています。

例えば、『全部』『安全』『意見』などは漢字が同じで、読み方も日本語と似ていますので意味がわかりますね。しかし、わからない単語だと雑音にしか聞こえないため、自分から話すことができなくなってしまいとても辛いです。

中国語の全ての基礎である単語を覚えることで中検やHSK受験にも役立ち、会話での表現の幅も広がります。

大切な単語学習をおろそかにせず、しっかり暗記して語彙力を高めましょう！

初心者必見の中国語勉強の始め方については、「初心者必見！中国語勉強の始め方から目標設定まで解説」の記事でさらに解説しています。

中国語の単語を覚える前に特徴を理解しよう

中国語の単語を覚える上で、特徴を理解しておく必要があります。特徴を知らずにひたすら覚えようとしても、なかなか覚えることができません。

中国語の特徴を理解してから、効率よく勉強をしていきましょう。

中国語の勉強法に関する詳しい情報は、「初心者におすすめの中国語の勉強法とは？独学でも挫折しないプロが教える学習のステップを紹介」の記事でも解説しています。

簡体字と繁体字がある

中国語で使われる漢字には、簡体字と繁体字の2種類があります。簡体字も繁体字も、日本の漢字と全く同じ字もありますが、違う形の字も多くあります。
簡体字と繁体字の違いを見ていきましょう。

簡体字とは

簡体字は中国大陸で使われており、シンガポールやマレーシアでも使われています。
1950年に中国大陸で制定された、従来の漢字を簡略化した漢字です。一般的に中国語というと、中国大陸の標準語である「普通话」を指します。

中国語を学習する際には、簡体字を使うことになるので、簡体字を覚える必要があるのです。

日本の漢字と比べると形が違うものも多く、日本語で知っている単語であっても、簡体字を覚えていないと読めない場合もあります。

繁体字とは

繁体字は、台湾や香港やマカオで使われています。

簡体字の様に簡略化していない、昔ながらの漢字です。

日本の漢字は主に繁体字から由来しているので、日本人にとっては繁体字の方が読みやすいと言えます。台湾や香港で中国語を覚える場合は、繁体字を勉強することになるでしょう。

ただし、中国大陸の会社と仕事などで連絡をする場合は簡体字を使うので、その場合は簡体字も覚える必要があります。

漢字とピンインと声調がセット

中国語の単語を覚える場合、漢字と一緒に、ピンインと声調をセットで覚えることが必要です。
日本語の単語であれば、漢字と読み方を覚えれば良いですよね。
中国語は発音が非常に重要であり、漢字と一緒に、読み方であるピンインだけではなく、声調も覚える必要があるのです。
声調を間違えて覚えてしまうと、会話の中でその単語の意味が通じなくなってしまいます。
そのため、中国語の単語を覚える時は、音声を聞きながらピンインと声調を覚えましょう。

日本語と同じ漢字でも意味の違う単語も多い

中国語の単語は、日本語と同じ意味の単語が多いです。

中国語の时间は時間という意味ですし、中国語の安心は安心するという意味です。ただし、日本語と同じ漢字でも違う意味になってしまう単語もあるのです。

下記の単語は、中国語と日本語で全く意味が違う単語です。

カッコの中は日本語の漢字での書き方で、その右は中国語での意味ですが、日本語とは全く意味が違いますよね。他にも意味の違う単語は多くあるので、意味を間違えない様に注意してくださいね。

・爱人（愛人）：配偶者、夫、妻
・老婆（老婆）：妻、奥さん
・娘（娘）：お母さん
・勉强（勉強）：無理強いさせる
・走（走）：歩く
・东西（東西）：物（もの）
・手纸（手紙）：トイレットペーパー
・床（床）：ベッド
・出生（出生）：生まれる
・结束（結束）：終わる

中国語の単語の勉強方法は？

中国語単語の勉強方法について紹介します。中国語の単語のおすすめの勉強法は以下の2点です。

• 単語ノートを作る
• 短期間で回転率を上げて勉強する

中国語の単語の覚え方については、「中国語の単語の覚え方がわからない？忙しくても1か月で1000単語暗記する方法を紹介」の記事も読んでみてくださいね。

単語ノートを作る

まずは自分の学習レベルに合った単語専用のノートを作りましょう。単語ノートは書く作業を行うため記憶に残りやすくなります。

苦手な単語をだけを書き出すことでピンポイントで効率よく覚えることができ、時間をかけずに集中して覚えられます。

注意点は、ただひたすらノートに単語を書くだけの作業は『短期記憶』に分類されてしまうためやめましょう。

短期間で回転率を上げて勉強する

短期間で回転率を上げて単語を学習しましょう。

「1日10単語ずつ勉強」や「1週間に1回だけ一気に暗記」などの勉強の方法では単語帳を1周する頃には始めに勉強した大半を忘れてしまいます。

人間の脳の仕組み上忘れることは仕方ないですが、これは『エビングハウスの忘却曲線』のグラフでよくわかります。

人は20分経つと覚えたことの42％を忘れ、1時間経つと58％もの情報を忘れてしまうため、1回や2回覚えただけでは「短期記憶」になり、脳は重要ではないと判断します。

このことから、同じ単語を短期間に何回も反復して練習し「長期記憶」にすることで簡単に忘れるのを防ぐことができます。

中国語の単語学習でしてはいけないこと

中国語の単語学習は地味でただひたすら続けていくものです。しかし、そんなコツコツ続ける勉強法の中でも、おすすめしない勉強法があります。

• ノートにひたすら書く
• ひとつの単語に時間をかける

ノートにひたすら書く

単語集などのすべての単語をノートに書いて覚える方法は、頭を使わないためいつまでたっても単語は頭の中に記憶できず時間のムダになってしまいます。

ノートを作る場合はなんでもかんでも書くのではなく、苦手な単語の漢字とピンインのみを書き出す方法でピンポイントで勉強しましょう。

中国語の勉強でのノートの作り方は、「中国語の勉強に使えるノートの作り方と効果的なまとめ方|記憶に残る活用方法とは」の記事を読むことで、さらに詳しい情報を理解することができますよ。

ひとつの単語に時間をかける

ひとつの単語に時間をかけて覚える方法では「短期記憶」に分類され、勉強していくうちに忘れてしまうため、いざ会話をするときに覚えたはずの単語が出てきません。

わからなくても単語集や単語ノートを最初から最後まで１周し、わからなかった単語だけを練習する反復学習をすることが大切です。

中国語の単語の勉強におすすめのアプリ5選

ここからは中国語の単語学習に役立つ無料の学習アプリを5つ紹介します。

中国語検定3級の学習アプリについては、「中国語検定3級はアプリのみで合格できる？リスニングを鍛える無料・おすすめアプリ14選」の記事でさらに解説しています。

Hello Chinese

Hello Chineseは初心者から中級者におすすめのアプリです。

ピンインの発音や簡体字の書き方、リスニング、スピーキング、文法解説まで全て網羅しています。

ゲーム感覚で問題を解いていくため、楽しく中国語の勉強を続けられます。

NHKゴガク 語学講座の声調確認くん

NHK語学講座の声調の特訓に特化したアプリです。お手本のフレーズに合わせて自分の声を録音することで発音の正確性を認識してくれます。

独学で自分の発音が正しいかわからないという方に特におすすめです。

HSK onlineー中国語能力試験最適

HSK1級から​6​級までの内容が凝縮されたアプリです。

リスニング・文法・作文・単語・過去問題10セット、模擬試験15セットが無料でついているためHSKの試験対策におすすめです。

さらに、間違えた問題を自動で抽出してくれるため自分の苦手な部分の復習ができます。

超・中国語耳ゲー

中国語の基礎、発音・ピンイン・声調のトレーニングにぴったりなアプリです。

ピンイン表で自分が聞きたい音節の発音だけを聞く機能がついているため、苦手な発音をマスターすることができます。

また、ピンインクイズで耳をきたえられるのでリスニング勉強にもおすすめです。

究極中国語

究極中国語は基礎漢字からビジネスで使う会話など幅広く役立つアプリです。

徹底的な反復練習、耳をきたえて覚える音声プレーヤー、学習状況を目で見て確認できる機能など、いたれりつくせりの学習サポート機能がおすすめです。

単語集を使って効率的に勉強するコツ

中国語テキストとは別に、単語集を使って効率的に勉強していきましょう。ここでは、新HSK1級〜4級単語トレーニングブックを参考に説明します。

中国語でコミュニケーションをとることができ、流暢に話せるレベルはHSK4級と言われています。そのHSK4級で必要な単語数は1,200語とされています。

1日50単語で1週間で350単語覚えるとして、4週間でHSK1級から4級までの単語の勉強を終えることができます。

中国語の単語学習を効率的に進めるコツは以下の3点です。

• 単語の意味をイメージしながら確認する
• 単語の意味をイメージしながら例文を音読する
• 覚えた単語を使った文を自分で考えて作る

単語の意味をイメージしながら確認する

まず、「行李箱 xíng li xiāng」という単語を覚える場合、「スーツケース」と言葉に変化せず、スーツケースの絵をイメージして覚えましょう。

理由は、文字＝文字の覚え方は中検やHSKなどの受験には有効なのですが、実際の会話で中国語を日本語に​変換してから意味を理解するという悪い癖がつくからです。

そのことにより、会話や文章を理解する速度が遅くなってしまいます。

もし、単語のイメージがわかない場合はインターネットなどで画像を検索するのがおすすめです。

単語の意味をイメージしながら例文を音読する

中国語単語が持っているイメージや感覚、使われている実際の場面を思い浮かべながら頭に染み込ませるように声調に気をつけながら例文を音読しましょう。

ここでは音をしっかり聞いて必ず文字と音をリンクさせることが重要です。

覚えた単語を使った文を自分で考えて作る

最後は自分で単語を使って中国語の文章を作りましょう。

自分で作文することで頭を使いながら文章を作るので、より頭に記憶されやすいため効果的です。

たとえば「行李箱」であれば、「我有两个行李箱。wǒ yǒu liǎng gè xíng li xiāng 」（私はスーツケースを2つ持っています。）というふうに作ります。

ここまでの方法で、1周したらまた1周目の最初に戻り、1周目の確認テストをしていきます。必ず日本語の意味を隠して単語を音読しましょう。

確認テストでわからなかった単語にレ点チェックをつけていき、1周目の確認テストが終ったら2周目の単語学習を始めます。

順番は、次のとおりです。

このように短期間で反復練習を繰り返すことで効率よく単語を暗記することができるようになります。

中国語の単語の勉強に関するよくある質問

中国語の単語の勉強に関するよくある質問をまとめました。

Q：中国語の基本単語を覚えるコツは？

中国語の基本単語を覚えるコツは2つあります。

1つ目は、たくさんの単語を短いスパンで学習すること。一度に覚え切るのではなく、単語に触れる回数を増やすことがコツです。

2つ目は、覚えた単語を使った文を自分で考えて作ることです。ストーリーを作ることによって覚えやすくなり、たくさんの単語を覚えやすくなります。

Q：無料で中国語の単語一覧が見られる単語帳はある？

おすすめなのは、YouTubeを使うことです。YouTube動画では単語を見て覚えるだけでなく、音声を聞いてシャドーイング、ディクテーションをしながら勉強することができます。

中国語の単語を工夫して覚えよう！

この記事では、中国語勉強で単語の暗記が重要な理由やおすすめの学習アプリ、単語を勉強するためのコツについて紹介しました。

単語がわからないと会話が全くわからず、いざ話そうと思っても言葉が出てこないのは本当に辛いですよね。

中国語の単語学習でのポイントは２つあります。

①短期間で何度も触れ、「長期記憶」にすること
②単語や文をイメージしながら覚えること

この2つのポイントを土台にした単語の勉強方法を実践すれば、中国の方との会話がスムーズにできるようになります！

​たくさん単語を覚えて目標や夢に向かってがんばりましょう。