HSK口頭試験(HSKK)とは?試験の概要や合格のコツを紹介

HSK口頭試験(HSKK)とは?試験の概要や合格のコツを紹介
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  • HSK口頭試験(HSKK)ってどんな試験?
  • HSKKの効果的な勉強方法は?
  • HSKKはどんなときに必要?

みなさんは、HSK口頭試験(HSKK)を聞いたことがありますか?

HSKKとは、HSKと同じく中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)直属の機関である「孔子学院総部」が主催している、中国政府が認定する資格試験です。

HSKはリスニング・リーディング・作文の3つのパートがありますが、スピーキング試験がありません。

HSKKはスピーキングのみに特化した試験です。

HSKと比べると、HSKKはまだ受験する人も少なく、ネット上でも情報が少ないですよね。

今回は、HSKKの概要や試験内容、勉強方法について解説します。

  • HSKKはスピーキングに特化した試験であり、録音機器に自分の声を録音して最後に提出する。
  • スピーキング力の向上にはシャドーイングと独り言学習がおすすめ。
  • 現状、通常のHSKの方が必要となることが多く、HSKKが必要となることは少ない。
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目次

HSK口頭試験(HSKK)とは

HSK口頭試験(HSKK)とは
HSK口頭試験(HSKK)とは

HSK口頭試験(HSKK)とは、通常のHSK試験とは異なり、中国語スピーキング能力の測定に特化した検定試験です。

「汉语水平口语考试 hànyǔ shuǐpíng kǒuyǔ kǎoshì」の頭文字からHSKKと呼ばれています。

スピーキングだけでなく、リスニングの能力も求められます。

試験時間は、通常のHSK試験と比べて非常に短いことも特徴です。

現状、中国への留学や中国での就職時にはHSKが必要になるケースが多く、HSKKが必要となることは少ないです。

そのため、まずは通常のHSKを受験してから、補足としてHSKKを受験するのが良いでしょう。

HSKについては、「HSKとは?各レベルの難易度と学習プランの違い・合格のコツを紹介」の記事を読むことで、さらに詳しい情報を理解することができますよ。

HSKKの試験内容

HSKKの試験内容は第一部~第三部と、3つのパートに分かれています。

各級によって内容が若干異なります。

初級

第一部:放送を聴いて、その文章を復唱する。15問、回答時間4分。

第二部:質問を聴いた後、それについて端的に答える。10問、回答時間3分。

第三部:問題用紙に書かれた2つの質問(ピンイン付記)に対して回答する。2問、回答時間3分。

中級

第一部:放送を聴いて、その文章を復唱する。10問、回答時間3分。

第二部:問題用紙にある1枚の絵を見ながら、それについて話す。2問、回答時間4分。

第三部:問題用紙に書かれた2つの質問(ピンイン付記)に対して回答する。2問、回答時間4分。

高級

第一部:放送を聴いて、その内容を要約する。3問、回答時間8分。

第二部:問題用紙に書かれた文章を朗読する。1問、回答時間2分。

第三部:問題用紙に書かれた2つの質問に対して解答する。2問、回答時間5分。

各級とも、会場で録音機器(ボイスレコーダー)が配布され、録音機器に自分の声を録音して最後に提出します。

ネット試験の場合は、パソコンのマイク機能を使ってインターネット経由で録音されるため、特別な録音機器の操作は不要です。

ただし、試験時間中のメモ(日本語/中国語)もすべてパソコンの画面上で行うことになるため注意が必要です。

HSKネット試験については、「HSKネット試験とは?対面との違いや申し込み方法・合格のコツを紹介」の記事も読んでみてくださいね。

HSKKのレベル分け

HSKKは、初級・中級・高級と3つのレベルに分かれています。

HSKは6つのレベルに分かれていますが、HSKKはその半分とレベル分けが少ないですね。

必要な単語量を比較すると、HSKKの初級はHSK1~3級、HSKKの中級がHSKの4・5級、HSKKの高級がHSKの6級に相当します。

ただし、日本人は漢字の読み書きが得意なため、通常のHSKよりもHSKKの方が難しいと感じる方も多いようです。

実際に受験した人の評価を見てみると、HSK6級よりもHSKK高級の方が難しいという意見もありました。

HSK6級については、「HSK6級のレベルと合格点は?効果的な勉強方法と試験対策も紹介します」の記事も読んでみてくださいね。

HSKKの合格点と合格率

HSKKは、初級・中級・高級ともに全て、100点満点中60点以上で合格です。

合格基準は、通常のHSKと同じですね。

合格率についても気になるところですが、残念ながらHSKKの合格率は非公開となっていて分かりません。

中国語検定の合格率と比較をすると、初級は70~80%ほど、中級は約40~50%ほど、高級は15~25%ほどではないかと想像されます。

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HSK口頭試験の勉強法

HSK口頭試験の勉強法
HSK口頭試験の勉強法

HSKKの試験を受けるにあたり、試験の採点評価基準各レベルの水準を理解しておくことが重要です。

きちんと理解をした上で、受験するレベルを決めましょう。

HSK1級に関する詳しい情報は、「HSK1級に合格できるおすすめの勉強方法は?学習に役立つアプリも紹介!」の記事でも解説しています。

評価基準

HSKKの採点の評価基準は明確になってません

発音や声調の正確さと、問題に対して正しい回答かどうかで、採点されていると思われます。

各レベルの求める水準

HSKKの各レベルの求める水準は、下記の通りです。

初級

  • 200語前後の常用単語を習得し、主に週に2~3回の授業を半年間(1学期)~1年間(2学期)程度の学習者を対象としています。
  • 「日常話題を聞き取り、また表現することができ、基本的なコミュニケーションを行うことができる」ことが求められます。

中級

  • 900語前後の常用単語を習得し、主に週に2~3回の授業を1~2年程度の学習者を対象としています。
  • 「中国語を母語とする者と中国語で流暢にコミュニケーションをとることができる」ことが求められます。

高級

  • 3000語前後の常用単語を習得し、主に週に2~3回の授業を2年間以上の学習者を対象としています。
  • 「中国語で自分の意見や見解を流暢に表現することができる」ことが求められます。

各レベルの求める水準を参考にして、受験する級を決めましょう。

HSKKでよく使われる表現

各レベルごとに、よく使われる表現があります。

公式過去問集を何度も解いて、よく使われる表現に慣れることが合格の近道です。

過去問を解くことは試験を受ける上で一番の勉強方法なので、何度も解いてみてください。

HSKの過去問は無料でダウンロードできる?合格を目指すための勉強法も解説」の記事では、HSKの過去問に関する内容を興味深い視点で解説しています。

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HSKKの勉強法

HSKKの勉強法
HSKKの勉強法

HSKKの勉強法で一番効果的なのは、過去問を何度も解くことです。

公式過去問集には、HSKKの各級(初級・中級・高級)の過去問が、5回分ずつ収録されています。

自分の受験する級の過去問を、何度も解いてみましょう。

過去問を解く以外にも、スピーキング力の向上が必須です。

スピーキング力を向上させるための勉強方法を紹介します。

スピーキングの練習方法

中国語のスピーキングの練習方法として、シャドーイングと独り言学習がおすすめです。

シャドーイング

シャドーイングとは、聞いている中国語音声のすぐ後を追って復唱する勉強方法です

シャドーイングを行うことで、スピーキングとリスニングの両方を同時に鍛えることができます。

発音と声調に注意しながら復唱をして、正しい発音と声調を身につけましょう。

独り言学習

独り言学習とはその名の通り、自分で考えた中国語を独り言で話す学習方法です。

自分一人の空間であれば、家や移動中でも学習できます。

始めたばかりで慣れていない時は、日本語で思いついた内容を中国語にして独り言で話すだけでOK。

慣れてきたら、想像の相手をつくって、長い時間話し続ける練習をしてみましょう。

シャドーイングと独り言学習を行うことで、スピーキング能力はもちろん、リスニング能力も鍛えられます。

ぜひ参考にして勉強をしてみてください。

会話に慣れるために必要なこと

会話に慣れるためには、少しでも多く中国語を使って話すことが必要です。

中国人の友人や知り合いがいれば、中国語を使って会話をすることができるので、積極的に中国語で会話をしてみてください。

中国人の友人や知り合いがいない場合は、中国語教室に通うことも良いでしょう。

オンラインの教室であれば、自宅にいながらレッスンを受けることもできますよ。

フリートークよりも目的ある練習が必要

中国語で会話をする際、フリートークだけではスピーキング力がなかなか上達しません。

スピーキングの練習で中国語で会話をする際、目的をもって練習することが必要です。

HSKKの過去問を見て、良く出てくる内容などをテーマに会話をすると良いでしょう。

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HSKKの注意点

中国語の発音(ピンイン)の種類は?

HSKKはスピーキングに特化した試験であり、他の語学検定試験と比べても独特の試験です。初めて受験するときは、しっかりと事前準備をしておかないと、戸惑ってしまう人もいると思います。

HSKKの注意点を4つ紹介しますので、注意点を理解して、当日は戸惑うことなく試験を受けられる様に準備をしましょう。

対面試験ではない独特の試験

HSKKは中国語検定の面接試験とは違って、対面試験ではありません。ボイスレコーダーを使った、独特の試験です。

ネット試験の場合はボイスレコーダーではなく、会場にあるパソコンに録音をします。対面試験と比べると緊張はしないと思いますが、ボイスレコーダーやパソコンに自分の声を録音するという独特な試験ということを理解しておきましょう。

他の受験生の声が聞こえる

HSKKは、試験会場で声を出して録音をします。そのため、他の受験生の声が聞こえるのです。他の受験生の声が聞こえると、気が散ってしまったり、戸惑ってしまう方もいるかもしれません。

自分の声が他の人にも聞こえてしまうので、それで緊張してしまう人もいるでしょう。他の受験生の声が聞こえてしまうこと、また自分の声が他の人に聞こえてしまうことはどうしようもありませんので、そういう試験なのだと割り切ることが必要です。

他の人も同じ条件ですので、割り切って試験にのぞみましょう。

なるべく長く話した方が有利

HSKKの試験では、一定以上の長さを話すと高得点につながると言われています。そのため、なるべく制限時間ギリギリまで話し続けることをお勧めします。

制限時間ギリギリまで話していると、他の受験者は終わって静かにしている中で話し続けることもあるかもしれませんが、気にする必要はありません。

長く話せている方が高得点になる可能性が高いので、周りは気にせずに制限時間ギリギリまで話し続けることを心がけてください。

リスニングの勉強も必要

HSKKはスピーキングに特化した試験なのですが、実はリスニング力も重要です。HSKKは3つのレベルに分かれていますが、どのレベルの試験にも、中国語の放送内容を聞いて答える問題があります。

中国語の放送内容を聞いて、その内容を理解する必要があるので、リスニング力も重要なのです。放送内容を聞き取ることができなかったら、答えることすらできないですよね。

試験対策としてはスピーキングの練習をすることも必要ですが、スピーキングの練習だけではなく、リスニングの勉強も必要ですよ。

過去問を解くことやシャドーイングは、スピーキングとリスニングの両方が鍛えられるのでおすすめです。

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まとめ

まとめ
まとめ

今回は、HSK口頭試験(HSKK)について、下記内容を解説しました。

  • HSK口頭試験(HSKK)とは
  • HSK口頭試験の勉強法
  • HSKKの勉強法

通常のHSKではスピーキング試験はなく、HSK口頭試験(HSKK)はスピーキングに特化した試験です。

現状、中国留学や中国での就職時には通常のHSKが必要となるケースが多く、HSKKが必要となることは少ないです。

そのため、まずは通常のHSKを受験して、補足としてHSKKを受験するのが良いでしょう。

ただし、HSKKを受験する場合はスピーキングの練習が必須であり、それにともないスピーキング力が向上します。

スピーキング力を向上させたいという目的のために、HSKKを受験するのも良いと思います。

HSKKに興味がある方はこの記事を参考に勉強をし、ぜひ一度HSKKを受験してみてください。

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