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中国語学習の中でも、多くの人がつまずくのが作文です。
単語や文法は覚えたのに、いざ書こうとすると手が止まります
日本語を直訳して不自然になってしまう
――こんな悩みはあなただけではありません。
この記事では、日本人が間違いやすいポイントから中国語の作文の基礎ルール、レベルアップの実践方法まで紹介します。
中国語の作文には中国語学習全体を底上げする力もあります。
作文への苦手意識をなくし、テストも交流も対応できる力を養っていきましょう。
母国語の日本語でも、小中学校の頃の作文で「今日は音楽鑑賞会がありました。楽しかったです。」で止まってしまい、その後何を書いたらいいか分からなくなった経験はありませんか?
大人になっても「作文は苦手…」という方は多いかもしれません。
これを中国語でやろうとするのですから、さらに難しさが増すのは当然です。
この記事ではまず、多くの日本人学習者が中国語の作文で苦労する大きな理由を3つ紹介します。
日本語の語順に引きずられてしまうと、中国語としては不自然な文になります。
例:私は昨日、東京に行きました。
× :我 昨天 东京 去了。
◎:我 昨天 去了 东京。
ポイント:中国語では「動詞+目的語」が基本の語順です。日本語の感覚で動詞を最後に持ってくると不自然になってしまいます。
知っている単語や文法を並べるだけでは、いつも似たような作文になってしまいます。
例:とても忙しい
△ 「很忙」ばかり使う
◎ 非常忙/特别忙/忙死了 などを使ってニュアンスを変える
ポイント:「似た意味の表現を引き出せるかどうか」が作文の豊かさを決めます。
接続詞や段落構成を意識しないと、短文の羅列になり、伝わりにくい文章になります。
例:私は中国が好きです。日本も韓国も好きです。
△ :我喜欢中国。我喜欢日本。我喜欢韩国。(単調)
◎ :我喜欢中国,也喜欢日本和韩国。(まとまりが出る)
ポイント:短文を並べるだけでは幼い印象になります。作文に「つなぎ言葉」を入れるだけでレベルが一段階上がります。
次章からは、中国語作文をどうやって練習すればよいのか、具体的に解説していきます。
中国語の作文は、単語をただ並べるだけでは伝わりません。
伝わる文章を書くためには、「正しいルール+自然な表現」を意識した基礎固めが不可欠です。
ここでは、日本人が特につまずきやすいポイントを中心に、3点解説していきます。
中国語の作文では「正しい語順」がとても重要です。
中国語は英語に似て、SVO(主語+動詞+目的語)の順番で成り立ちます。
しかし、場所や時間などを表す言葉の位置は英語と異なり、注意が必要です。
■基本の形:SVO(主語+動詞+目的語)
我 | 吃 | 苹果 |
わたし | 食べる | りんご |
主語 | 動詞 | 目的語 |
■応用:時間や場所を入れる場合
我 | 昨天 | 在图书馆 | 学了 | 中文 |
わたし | きのう | 図書館で | 勉強した | 中国語 |
主語 | 時間 | 場所 | 動詞 | 目的語 |
※時間は主語の前にも置けます。
■よくある誤り
誤:我 学了 中文 在图书馆 昨天。
英語や日本語の語順に引きずられると、要素をバラバラに置いてしまいがちです。
まずはこの順序を意識してシンプルな文章を書けるようにすることが、次のステップ(複雑な表現や接続詞)につながります。
◎中国語の基本は別記事で解説しています。→ 中国語の基本をマスター|基本文法5選と日常会話フレーズ15個
中国語の作文で「単語が思い出せない…」という経験はありませんか?
これは、単語を「単体」で覚えていて、実際に使える形で定着していないことが原因です。
作文力を伸ばすには、単語帳で基礎を覚えることに加えて、「短いフレーズ」や「文の型」を覚えるのが効果的です。
単語だけ | フレーズで覚える | 日本語訳 |
喜欢(好き) | 我喜欢咖啡。 | 私はコーヒーが好きです。 |
去(行く) | 我去学校。 | 私は学校に行きます。 |
忙(忙しい) | 我很忙。 | 私は忙しいです。 |
在(〜にいる) | 我在家。 | 私は家にいます。 |
単語だけでなく、「主語+動詞(形容詞)+目的語」の型にして覚えると、そのまま作文に使えます。
テーマ | 中国語フレーズ | 日本語訳 |
自己紹介 | 我叫王明,今年二十岁,是学生。 | 私の名前は王明です。20歳で学生です。 |
趣味 | 我的爱好是看书和听音乐。 | 私の趣味は読書と音楽鑑賞です。 |
意見表明 | 我觉得学习外语很重要。 | 私は外国語を学ぶことはとても重要だと思います。 |
将来の夢 | 我想当老师。 | 私は先生になりたいです。 |
HSKや中国語検定の作文課題は、自己紹介・趣味・意見・将来の夢といったテーマが頻出です。
これらをフレーズで丸ごと覚えておくと、試験本番でもすぐに使えます。
ポイントは「作文でそのまま使える単位で覚えること」です。
語彙を単語でなく文章のかたまりで学ぶと、アウトプットがスムーズになります。
中国語作文で短文をただ並べるだけだと、どうしても単調になります。
接続詞を使うと、文章にまとまりが出て、論理的で自然な文章になります。
ここでは初級〜中級の作文に必須の接続詞を5つ紹介します。
例文:因为今天下雨,所以我没去学校。
(今日は雨が降ったので、私は学校に行きませんでした。)
教科書では両方使うのが基本ですが、実際の会話や作文では「因为〜」または「所以〜」どちらか片方だけでも使われます。
例文:如果明天下雨,我们就不去公园。
(もし明日雨が降ったら、私たちは公園に行きません。)
条件を表す接続詞。作文で「計画」や「意見」を書くときに便利です。
例文:我先做作业,然后看电视。
(私はまず宿題をして、それからテレビを見ます。)
順序を示す接続詞。日記、作文や出来事を説明するときにとても役立ちます。
例文:他不但会说中文,而且会说日语。
(彼は中国語が話せるだけでなく、日本語も話せます。)
教科書では「不但/不仅…而且…」のセットですが、実際は「而且」だけで済ませることも多いです。
例文:虽然我很忙,但是我每天学习中文。
(私は忙しいけれど、毎日中国語を勉強しています。)
譲歩や対比を表す便利な接続詞。試験作文の「努力」を強調するテーマでよく出ます。
(答え)
作文力を伸ばすには、実際に「書いてみる」ことが一番大切です。
ここでは初心者・中級者・上級者の3段階に分けて、練習課題と模範例を紹介します。
「書いてみようコーナー」もあるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
まずは 1〜2文の日記を書くのがおすすめです。
課題例:
「今日の出来事を1〜2文で書いてみましょう。」
解答例:
・今天我去超市买了水果。
(今日はスーパーに行って果物を買いました。)
・我很忙,但是我学了中文。
(私は忙しかったですが、中国語を勉強しました。)
短い文でも「時間+動作+目的語」の型を守るのがポイント。
自分で書いてみよう!
「今日の食事」について、1〜2文で書いてみましょう。
作文試験や検定でもよく出るのが「意見を述べる作文」です。
課題例:
「外国語を学ぶことについて、あなたの意見を書いてみましょう。」
解答例:
・我觉得学习外语很重要,因为可以了解不同的文化。
(私は外国語を学ぶことはとても重要だと思います。なぜなら異なる文化を理解できるからです。)
・学外语不但有用,而且很有趣。
(外国語を学ぶことは役立つだけでなく、とても面白いです。)
「因为…,所以…」「不但…,而且…」など接続詞を入れると、意見文が一気に説得力を増します。
自分で書いてみよう!
「携帯電話」について、あなたの意見を2〜3文で書いてみましょう。
課題例:
「ある一日の印象に残った場面を、3〜5文で描写してみましょう。」
解答例:
・昨天下午下雨了,街上几乎没有人。雨点打在伞上,我听见“滴答滴答”的声音。虽然天气不好,但是我觉得那一刻很安静,很特别。
(昨日の午後は雨が降り、街にはほとんど人がいませんでした。雨粒が傘に当たって「ポタポタ」という音が聞こえました。天気は悪かったですが、その瞬間はとても静かで特別に感じました。)
描写のコツ:
課題例:
「現代の生活でインターネットが与える影響について書いてみましょう。」
解答例:
・我认为互联网对我们的生活非常重要。不但可以让我们快速得到信息,而且可以让人与人之间联系更方便。当然,互联网也有缺点,比如人们容易花太多时间在手机上。总的来说,它的优点比缺点多。
(私はインターネットが私たちの生活にとって非常に重要だと思います。情報をすぐに得られるだけでなく、人と人とのつながりも便利になりました。ただし、欠点もあります。例えば、人々がスマホに時間を使いすぎることです。全体としては、長所の方が短所よりも多いと思います。)
論説文のコツ:
自分で書いてみよう!
1.「旅行で訪れた場所の雰囲気」を、音や色、においを交えて描写してみましょう。
2.「スマホのメリットとデメリット」について、あなたの意見を3〜5文でまとめてみましょう。
書いた作文は先生やネイティブに見てもらってくださいね。
作文問題は、HSKや中国語検定で多くの受験者が苦手とするパートです。
しかし、出題パターンはある程度決まっているので、対策を知っておけば安定して得点できます。
ここでは「HSK」と「中国語検定」の作文の特徴と、効果的な学習法を紹介します。
出題内容
対策ポイント
便利なフレーズ
・我觉得…很重要,因为…
(私は〜が大切だと思います。なぜなら〜だからです。)
・总的来说,…
(全体的に言えば、〜です。)
◎HSKの模擬問題は公式サイトで見られます。 → 中文考试服务网
◎HSK4級〜6級の作文は、具体的な書き方や採点基準をまとめた記事で詳しく解説しています。→ HSK4級~6級の作文を完全攻略!書き方・採点基準・練習方法
出題内容
※テーマ作文は出題されない回もあります
対策ポイント
◎過去問題は中検公式サイトにあります。→ 試験問題・解答
◎中検3級の作文対策(頻出表現やおすすめ教材)は別記事で詳しく紹介しています。→ 中国語検定3級の作文問題の対策と勉強法は?おすすめの参考書も紹介
作文は「書いて終わり」ではなく、直してもらうことで初めて実力が伸びる学習です。
ここでは、効率的に作文力を上げるための添削活用法を紹介します。
添削というと「間違いを赤ペンで直されるだけ」というイメージを持つ人も多いですが、本来の目的はより自然で伝わる中国語に近づけることです。
例:
△:我忙。
◎:我很忙。
解説:単独の形容詞には「很」をつけると自然。
添削を受けると、自分では気づかない不自然さを修正することができます。
添削は「減点法」ではなく、「表現を広げるためのアドバイス」と考えましょう。
最近はAI翻訳や作文チェックツールが発達し、独学者にとって強い味方です。
作文を入力すると、語順や文法ミス、不自然な表現をすぐに指摘してくれます。
ただし、注意点もあります。
・自然さの判断が不十分な場合がある
・直訳っぽい提案になることも多い
・ニュアンスや表現の幅は人間の添削に劣る
AIは文法・語順のチェック用として活用し、最終確認は人間に頼むのがベストです。
本格的に作文力を伸ばすには、やはり先生やネイティブの添削が一番効果的です。
効果的に添削を受けるには次の点を意識しましょう。
1.目的を伝える
「試験対策」「日常会話向け」など目的を添えて依頼すると、フィードバックが的確になる。
2.短文から始める
最初から長文を添削してもらうと負担が大きい。まずは日記1〜2文から。
3.直された文をストックする
添削後の正しい文をノートやアプリにまとめ、次の作文で繰り返し使う。
作文は「書く → 添削してもらう → 修正する → 再利用する」というサイクルで爆発的に伸びます。
しかも作文練習には次のような副次的効果もあります。
・語彙が定着する:使おうとするたびに思い出し、記憶に残りやすくなる
・文法が運用できる:例文を真似しながら書くことで、自然な語順が身につく
・スピーキングにも効果:書ける表現は、口に出してもスムーズに言いやすい
つまり、中国語作文の練習は「試験対策」や「文章力」だけでなく、リスニングや会話力まで底上げできる万能トレーニングなのです。
中国語の基本構造はSVO(主語+動詞+目的語)で英語と似ていますが、時間や場所の位置が英語とは異なります。
日本人学習者が作文で苦労するのは、日本語や英語の語順に引っ張られてしまったり、覚えた単語や文法が「使える形」になっていないことが大きな原因です。
この壁を突破するには、3つのポイントがあります。
・語順の型を覚える
・フレーズ単位で単語を覚える
・接続詞を使って文を豊かにする
まずは1~2文の短めの文から始め、少しずつ長く書けるよう練習していきましょう。
そして、書いたら必ず添削してもらうことが大切です。
ノートやSNSに短い日記を書くところから始めてみませんか?
さらに効率的に勉強したい方は、毎日中国語公式LINEの学習情報もぜひ活用してくださいね!
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