中国語スピーキングの効果的な勉強法｜独り言から実践会話まで解説

中国語のスピーキング力を伸ばすには、単語や文法の暗記だけでは不十分で、声に出して話す練習を積み重ねることが大切です。

この記事では、中国語スピーキングの初級〜中級者が実践しやすい勉強法を分かりやすく解説します。

今すぐできる練習方法ばかりなので、読みながら一緒に取り組んでみてくださいね。

中国語のスピーキング力を伸ばす勉強法の基本

「読めるけど話せない」という壁を打ち破って中国語のスピーキング力を伸ばすには、土台となる基本姿勢が大切です。

ここではまず、初級〜中級者が特に意識したい4つの基本を紹介します。

• 基本（1）「覚える」と「使う」のバランス
• 基本（2）「完璧主義」を捨てて伝えることを重視
• 基本（3）恥を捨てて積極的に話す気持ち
• 基本（4）継続したスピーキング練習

基本（1）「覚える」と「使う」のバランス

中国語を話せるようになるには、「覚える」と「使う」の両方が欠かせません。

学習初期のころは「知識が足りないからまだ話せない」と思いがちですが、実際には「得た知識をすぐに使うこと」がスピーキング上達には非常に重要です。

例えば、「你好（こんにちは）」「早上好（おはよう）」など覚えた言葉は、その日のうちに積極的に使ってみましょう。

使うことで、一時的な記憶が長期記憶に変わり、自然に口から出てきやすくなります。

相手がいなくても、自分ひとりで声に出すだけでも立派なアウトプット練習です。

「学んだら声に出す」――これがスピーキング勉強の最重要ポイントです。

基本（2）「完璧主義」を捨てて伝えることを重視

中国語のスピーキングにおいて、完璧主義は上達の妨げになってしまいます。

野球でいきなりホームランを打てる人がいないのと同じように、中国語も最初から流暢に話せる人はいません。

重要なのは「非の打ちどころがない100%の中国語」ではなく、練習を積み重ねる姿勢です。

まずは「相手に伝わる中国語」を目標にしましょう。

多少のミスがあっても意図が伝わればOKです。

実際に「伝わった！」「聞き取れた！」という瞬間は中国語勉強の醍醐味です。

基本（3）恥を捨てて積極的に話す気持ち

「間違ったら恥ずかしい」「通じなかったらどうしよう」と思うと、話すのをためらってしまいますよね。

でも、日本に来た外国の方がカタコトでも「ありがとう」と言ってくれたら、嬉しい気持ちになりませんか？

それと同じで、中国の方も私たちが中国語で話すと喜んでくれます。

まずは単語1つからで大丈夫です。

そこから2語、3語と増やしていくことで、少しずつ会話が広がっていきます。

中国人の友人に声をかけたり、オンラインレッスンを活用したりして、「積極的に話す気持ち」を育てましょう。

基本（4）継続したスピーキング練習

中国語のスピーキングは一朝一夕には上達しません。

短時間でも毎日続けることが上達への近道です。

続けるコツ：

1.小さな習慣に落とし込む
「寝る前に5分音読」「家事をしながら中国語でひとりごと」など、生活の一部に組み込むと続けやすくなります。

2.記録して見える化する
勉強時間や言えたフレーズをアプリやノートに記録すると、「昨日より進んだ」という実感がやる気につながります。

3.成功体験を大切にする
レストランで注文できた、挨拶が通じたなど、小さな成功を「できた！」と喜びましょう。その積み重ねが継続の原動力になります。

独学でもできる中国語スピーキングの勉強法

「中国語を話したいけれど、相手がいない」「独学だから会話の機会が少ない」と悩む方は多いものです。

ですが工夫次第で、独学でもスピーキング力を鍛えることは十分に可能です。

ここからは、初級〜中級者が1人でも実践できる勉強法を具体的に5つ紹介します。

• 勉強法（1）音声を聞いて真似して口を慣らす
• 勉強法（2）よく使うフレーズを丸ごとインプット
• 勉強法（3）「ひとりごと」で瞬発力アップ
• 勉強法（4）中国語日記で考えを整理してアウトプット強化
• 勉強法（5）会話シミュレーションで実践力をつける

勉強法（1）音声を聞いて真似して口を慣らす

中国語のスピーキングを上達させるには、まず声に出して言うことに慣れていきましょう。

ここで重要なのは「正しい発音」で練習することです。

「音声を聞いて真似して言う練習」は、正しい発音だけでなく、同時にリスニング力も鍛えることができます。

必要な物：
1.読んで意味が分かるレベルの中国語スクリプト（原文）
2.ネイティブの音声
3.ピンイン

教材は音声付きのテキストでもいいですし、YouTubeなどの学習動画も活用できます。

練習の際は難し過ぎない文が適しています。

また、中国語には日本人にとって区別しにくい発音がたくさんあります。

耳で音声を聞くだけでなく、ピンインと声調を目で確認しながら声に出すことが大切です。

1日10～15分程度でも、毎日継続して行いましょう。

勉強法（2）よく使うフレーズを丸ごとインプット

中国語スピーキングの勉強法として効果的なのが、よく使うフレーズを丸ごとインプットすることです。

自己紹介、飲食、買い物、道を尋ねるなどの定番フレーズは丸ごと暗記することで、会話ですぐ使える「武器」になります。

覚える際は、目で見て覚えたり、手で書いて覚えたりするだけ出なく、必ず声に出して発音とセットで覚えましょう。

スラスラっと自然に言えるまで繰り返すことが大切です。

覚えたら、「コーヒーをください」を「紅茶をください」のように、単語を入れ替えるだけで応用できるようになります。

「カフェで注文する自分」「友達に自己紹介する自分」など、シーンを思い浮かべながら声に出すと、印象にも残りやすくなります。

フレーズ丸ごとの暗記は、中国語スピーキングの勉強法の中でも短期間で成果を感じやすいので、ぜひ最初の一歩として取り入れてみましょう。

勉強法（3）「ひとりごと」で瞬発力アップ

中国語スピーキングの勉強法の中でも、とても手軽で効果的なのが「ひとりごと」トレーニングです。

「今からご飯を食べる」「今日は天気がいい」など、日常生活の動作や状況を中国語でつぶやいてみましょう。

最初は単語だけでも構いません。言えることをどんどん声に出すのがポイントです。

すると、「パソコンを再起動するって何て言うんだろう？」「シーツや枕カバーってどう言うの？」というように、「言えないこと」が多々出てきます。

その場で辞書アプリなどで調べ、言える表現をストックしていきましょう。

これが自然な語彙強化になります。

動画やテレビを見ながら、感想をつぶやいてみるのもおすすめです。

最初は「有意思（おもしろい）」しか思い浮かばないかもしれません。

そこから「めっちゃ笑える」「悲しい」「残念だ」「ひどい！」など感情のバリエーションを増やしていきましょう。

「ひとりごと」練習は、考えたことをすぐに中国語に変換して口に出す瞬発力を鍛える勉強法です。独学でも始めやすく継続しやすいので、スピーキング力アップに役立ちます。

勉強法（4）中国語日記で考えを整理してアウトプット強化

中国語スピーキングの勉強法の1つとしておすすめなのが、中国語で日記を書くことです。

会話ではその場で瞬時に言葉を選ぶ必要がありますが、日記であれば落ち着いて文章を組み立てることができ、自分の考えを中国語で表現する力を養えます。

日記を書くときは、日本語で考えてから翻訳するのではなく、できるだけ最初から中国語で考えてみましょう。

知らない単語や表現が出てきたら、その都度辞書で調べればOKです。

この「調べながら書く」過程こそが語彙力・表現力アップにつながります。

「今日は忙しかった」「友達とご飯を食べた」などシンプルな文で3行ほどから始めるのが長続きのコツです。

書きあがった日記を音読すると、考えたことを言う練習にもなります。

中国語日記は、「考えを整理する」＋「声に出す」ことで、スピーキング力を着実に伸ばせる勉強法です。1日の終わりに3行書くことを習慣化していきましょう。

勉強法（5）会話シミュレーションで実践力をつける

中国語スピーキングの勉強法の仕上げとしておすすめなのが、会話のシミュレーション練習です。

実際の会話では相手の言うことを聞き取って、それに対して答える必要があります。

そのため、フレーズをただ覚えるだけでなく、「会話の流れの中で使う」ことを想定して練習していきましょう。

例1（カフェにて）：

客人：我要一杯咖啡。
店员：您要冰的还是热的？需要糖和牛奶吗？
客人：热的，加奶。

お客：コーヒーをください。
店員：アイスですか？ホットですか？砂糖とミルクはいりますか？
お客：ホットコーヒーでミルクだけお願いします。

例2（コンビニにて）：

店员：您有会员卡吗？需要袋子吗？
客人：没有会员卡，要一个袋子。

店員：ポイントカードはありますか？袋はいりますか？
お客：ポイントカードはありません。袋を1枚ください。

会話シミュレーションは、「知っている」から「使える」へ変える最終ステップです。実際の会話に近い形で練習し、スピーキングの自信をつけていきましょう。

発音・声調を改善するための勉強法

中国語のスピーキングに自信が持てない原因の1つが、発音への不安です。

どれだけ語彙や文法を知っていても、正しく発音できないと相手に通じなかったり、意味が違う全く別の単語になってしまうことがあります。

この章では、初級〜中級者が取り組みやすい発音・声調改善の勉強法を紹介します。

• 改善法（1）ピンインと声調を正確に習得する
• 改善法（2）録音自己チェックで弱点を発見する

改善法（1）ピンインと声調を正確に習得する

発音練習の出発点は、ピンインと声調（四声）を正しく理解することです。

中国語の全ての単語やフレーズは、このピンインと声調から成り立っています。

• ピンイン：アルファベットを使った中国語の発音表記
• 声調：音の高低を表し、意味を決定づける
• 例：「你好」（こんにちは）→nǐ hǎo

それぞれのピンインや声調があいまいなままだと、単語やフレーズも正しく発音することが非常に困難です。

そして、発音の不正確さは、通じにくさに直結します。

逆に、ピンインと声調が完璧になれば、発音に自信がつき、中国語のスピーキングも積極性が増します。

まずは基本に立ち返り、1つ1つのピンインと声調を再確認しましょう。

◎ピンインと声調については別記事で詳しく解説しています。>>>中国語の音節とは？構造と重要性、覚え方を初心者にもわかりやすく解説

改善法（2）録音自己チェックで弱点を発見する

自分では正しく発音しているつもりでも、ネイティブの発音とはどこかがズレていることが多くあります。そこで効果的なのが録音して自己チェックする方法です。

手順：
1.ネイティブの音声を聞いて真似する
2.自分の声を録音する
3.聞き比べる
4.違和感のあるところを練習する
5.1～4を繰り返す

客観的に聞くことで、声調の間違いや不明瞭な部分など、弱点が明確になります。

録音はスマホについているボイスメモなどを使うと手軽にできます。

以前の発音と聞き比べてみると、「前よりだいぶ上達した」と自分の成長を実感することができ、モチベーション維持にもつながります。

ネイティブと実践する中国語スピーキングの勉強法

独学での基礎練習を積んだら、いよいよネイティブとの実践コミュニケーションです。

この章では、1人での練習からネイティブとの対人コミュニケーションへスムーズに移行するための3つのステップを紹介します。

• 実践（1）文字チャットから段階的に始める
• 実践（2）オンライン会話レッスンで先生と練習
• 実践（3）リアルな交流で中国語スピーキング力を磨く

実践（1）文字チャットから段階的に始める

WeChat（微信）や言語交換アプリなどを利用すると、ネイティブと文字でチャットすることができます。

文字ならば「聞き取れないかも」「発音が下手で通じないかも」といった心配がなく、分からない言葉があっても、調べながら会話を続けることが可能です。

文字入力はピンインを使用するため、自然と単語のピンインも覚えられます。

文字チャットに慣れてきたら、音声チャットにもチャレンジしてみましょう。

相手の言うことを1回で聞き取れなくても大丈夫。

音声チャットは繰り返し聞くことができ、さらに文字起こし機能がついているサービスもあります。

この「焦らず落ち着いて会話をする」のは、スピーキングへの心理的ハードルが下がり、さらにネイティブの自然な言い回しに触れられるという大きなメリットがあります。

実践（2）オンライン会話レッスンで先生と練習

独学だけではアウトプットの場が限られるため、オンライン中国語レッスンを取り入れて「相手に伝える経験」を積むのも選択肢の1つです。

オンラインレッスンは、インターネット環境とPCやスマホがあれば手軽に始められ、1回25分程度から受講できます。

主なメリット：

• 先生は日本人の不慣れな中国語に慣れていることが多い
• ネイティブと直接会話できる
• 書いた中国語日記の添削をしてもらえる
• 発音やイントネーションの指導を受けられる
  

オンラインレッスンを提供している学校は数多くあるため、受講前には無料体験を活用し、レッスン内容や先生との相性を確認しましょう。

実践（3）リアルな交流で中国語スピーキング力を磨く

中国語スピーキングの勉強法を実践するうえで、最も効果的なのはやはりリアルな対話の場に身を置くことです。

実際に人と話すと、独学やオンライン練習では得られない「とっさの反応力」「会話のテンポ」が養われます。

リアルな交流例：

• 中国人の友人・知人と会話する
• 中国語カフェや国際交流イベントに参加する
• 本格中国料理店で中国語で注文する
• 留学や旅行の際に、積極的に現地の人に声をかけてみる
  

最初は緊張して言葉が出てこないかもしれません。

まとめ

この記事では、中国語スピーキングの勉強法として以下の点を紹介しました。

・音声を真似して口を慣らす
・よく使うフレーズを丸ごと覚える
・ひとりごとや日記でアウトプットを増やす
・会話シミュレーションで実戦感覚を磨く

何より大切なのは「伝えよう」とするその気持ちと、コツコツ続ける勉強姿勢です。

小さな成功体験を積み重ねれば、必ず「読める」から「話せる」へと成長できます。

1人で続けるのが難しいと感じたら、毎日中国語公式LINEへお気軽にご相談くださいね。

公式LINEではスピーキング上達のコツや限定コンテンツを配信中です。