中国語のあいうえお「ピンイン表」の読み方と発音のコツ

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この記事でわかること

中国語にも日本語のあいうえお表のような一覧はありますか?

中国語の発音一覧表は2種類あります。

  • 全ての発音の組み合わせを記したもの
  • 組み合わせの元となる子音と母音を記したもの

中国語の発音は子音と母音の組み合わせででてきますが、日本語より種類がとても多いです。

全ての組み合わせを書き出した表は細かくて量も膨大なため、イチから順に覚えるのは効率的ではありません。

実際中国の子供たちは、組み合わせの元となる子音と母音の表を使って勉強しています。

この記事では、中国の子供たちが使用するピンイン表を使って、中国語のピンインの読み方を日本人向けにわかりやすくまとめました。

ここをマスターすれば、ピンイン付きの中国語が全て読めるようになりますよ。

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目次

あいうえお表の中国語版「ピンイン表」とは

あいうえお表の中国語版「ピンイン表」とは
あいうえお表の中国語版「ピンイン表」とは

日本語の五十音図に相当するのが、下図のような拼音字母表(ピンイン一覧)です。

この表は中国の子供たちがピンインを学習しやすいように配列・分類されています。

■ 表の説明

ピンクの部分:子音(声母)

⇒例:日本語の「ka(か)」は「k」が子音です。

※日本人向けの教科書には「y」と「w」が含まれないこともあります。

ブルーの部分:母音(韻母)

⇒ 例:日本語の「ka(か)」は「a」が母音です。

中国語は2文字以上の母音や、鼻音という独特の区別もあります。

グリーンの部分:セットで読むもの

⇒ 子音と母音に分解せず覚えた方が便利なものです。

なんだか想像していた表と違うような…

この表は単なる一覧ではなく、子音と母音を組み合わせて音を作るための学習表です。

日本語の五十音図と形が違いますが、組み合わせることで中国語の単語を発音できるようになります。

次章では、上記ピンイン表の使い方と中国語の発音構成を見ていきましょう。

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ピンイン表の使い方と中国語発音の仕組み

ピンイン表の使い方と中国語発音の仕組み
ピンイン表の使い方と中国語発音の仕組み

中国語は上記の表の「ピンイン」を組み合わせて漢字の読み方を書きます。

まずは、中国語の音がどのようなルールでできているのか、その全体像をつかみましょう。

基本ルール:「子音(声母)」と「母音(韻母)」のパズル

仕組みはとてもシンプルです。

中国語の音は、「子音(声母)」と「母音(韻母)」というピースを組み合わせるパズルでできています。

日本語の「か(ka)」をローマ字で書くときに、「k(子音)」と「a(母音)」を組み合わせるのと同じ仕組みです。

中国語の子音と母音の組み合わせパターンは、全部でおよそ400通りあります。

400個も覚えるの!?

日本語の母音は「a i u e o」だけですが、中国語の母音は種類が多く、母音が2つ以上ある複合母音も存在するため、総数が日本語より多くなります。

でも、最初からすべてを暗記する必要はないので安心してください。

まずは「音を組み合わせるパズルなんだ」というルールを知っておくだけで、第一歩はクリアです。

最重要ルール:「声調」で意味が変わる

音の組み合わせができたら、音の高低を表す「声調」を加えます。

中国語は声調言語で、この「音の上がり下がり」が意味を決定づけています。

基本の声調は4種類あります。

  • 第一声:高く平らな音(例:mā)
  • 第二声:上に向かって上がる音(例:má)
  • 第三声:低く抑える音(例:mǎ)
  • 第四声:ストンと下がる強い音(例:mà)

例えば同じ「ma(マー)」という音でも、高く平らに伸ばせば「お母さん」、低く抑えれば「馬」という意味になります。

この声調こそが、中国語らしいリズムを生む重要な要素でもあります。

まずは音楽の授業で歌を口ずさむような軽い気持ちで声に出してみることから始めましょう。

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ピンインの読み方一覧と発音のコツ

ピンインの読み方一覧と発音のコツ
ピンインの読み方一覧と発音のコツ

中国語の発音はアルファベットを使って表しますが、その読み方は英語とも日本語のローマ字とも異なります。

想像する読み方と全く違うものや、どこから音を出しているのか分かりにくいものも少なくありません。

それでは、実際の読み方を1つずつ確認しましょう。

◎ すべての音声は動画で紹介しています。

子音(声母)の発音:舌の位置と息の強さを意識する

子音(声母)のポイントは舌の位置と息の強さです。

単独では発音できないので、一般的にカッコ内の母音を付けて練習します。

b(o) p(o) m(o) f(o)

上下の唇を閉じてから発音します。

b(o) 息を抑えて、声帯が震えないように「パ行」
p(o) パッと息を出しながら「パ行」
m(o) 息を鼻から出すように「マ行」
f(o) 上の歯を下唇に当てて発音。日本語の「ふ」にならないようにする

d(e) t(e) n(e) l(e)

舌先を上の歯の奥につけて発音します。

d(e) 息を抑えて声帯が震えないように「タ行」
t(e) パッと息を出しながら「タ行」
n(e) 日本語の「ナ行」に近い
l(e) 日本語の「ラ行」に近い

g(e) k(e) h(e)

g(e) 息を抑えて、声帯が震えないように「カ行」
k(e) パッと息を出しながら「カ行」
h(e) 喉の奥から摩擦させて出す。日本語の「は行」にならないようにする

j(i) q(i) x(i)

舌先を下の歯の裏につけて発音します。

j(i) 息を抑えて、声帯が震えないように「ジ」と「チ」の中間のような音
q(i) パッと息を出しながら「チ」
x(i) 日本語の「シ」に近い

zh(i) sh(i) ch(i) r(i)

「そり舌音」という日本語にない音です。

zh(i) 舌をスプーンのように反らして「ジ」
ch(i) 舌をスプーンのように反らし、パっと息を出しながら「チ」
sh(i) 舌をスプーンのように反らして「シ」
r(i) 舌をスプーンのように反らして「リ」

z(i) c(i) s(i)

「i」ですが「イ」ではない音です。

z(i) 舌を上下の前歯の裏に当て「ズ」
c(i) 舌を上下の前歯の裏に当て「ツ」と「ツァ」の中間
s(i) 舌先を上下の前歯の裏に当て「ス」

w y

音声学的には子音ではありませんが、表記上使うものです。

w前に子音がないときの「u」
y前に子音がないときの「i」または「ü」

ポイント:息の出し方による違い

中国語の子音において特徴的なのは「息の出し方による区別」があることです。

日本語の「か」と「が」、「た」と「だ」のような区別とは違い、中国語の「k」と「g」、「t」と「d」などは、どちらも声帯が震えない「清音」に属します。

息を抑えれば「g」「d」、息を強く出せば「k」「t」になります。

口の前にてのひらやティッシュをかざして、息の強さを確認してみましょう。

母音(韻母)の発音一覧:「口の形」を意識する

母音をきれいに発音するには、正しい「口の形」がポイントです。

基本となる6つの単母音から始めましょう。

単母音 a o e i u ü

a日本語の「ア」より口を大きく開ける
o日本語の「オ」より口を丸くする
e軽く微笑み、喉に力を入れて出す。「エ」にならないようにする
i日本語の「イ」よりも口を左右に引く
u日本語の「ウ」よりも唇を突き出す
ü口笛を吹くような口の形で「イ」

複合母音

ai 「a」をしっかり発音しながら「i」につなげる
ei 日本語の「エイ」に近い
ui 表記は「ui」だが発音はuei」。「u」を軽く発音し「エイ」につなげる
ao 「a」をしっかり発音しながら口を少しすぼめた「o」につなげる
ou 「o」を発音しながら「u」につなげる
iu 表記は「iu」だが発音は「iou」。「i」を軽く発音し「ou」につなげる
ie 日本語の「イエ」に近い
üe 「ü」を軽く発音したあと「エ」を言う
er 「e」を発音しながら舌を持ち上げる

前鼻音

舌を上の歯の裏側にあてて息の出口を閉じ、鼻から音を出します。

an 口をやや横に開いて「ア」を言い、舌を上の歯の裏側にあてる
en 「e」を軽く発音したあと、舌を上の歯の裏側にあてる
in 「i」を発音したあと、舌を上の歯の裏側にあてる
un 表記は「un」だが発音は「uen」。「u」のあと「en」につなげる
ün 「ü」をしっかり長く発音し「n」をつける。中間に「ィ」が聞こえることもある

後鼻音

舌の根元を持ち上げて、うがいをするときのように喉を閉じて発音します。

ang 口を縦に開けて「ア」のあと、舌の根元を持ち上げる
eng 「e」を発音したあと、舌の根元を持ち上げる
ing 「i」を発音したあと、舌の根元を持ち上げる
ong 「o」を発音したあと、舌の根元を持ち上げる

セットで覚えるタイプ

子音がなく直接母音で始まる単語の一部は、表記上次のようなルールがあります。

yi 「i」と発音
wu 「u」と発音
ye 「ie」と発音
yue 「üe」と発音
yuan 「ü」のあとに「エン」
yin 「in」と発音
yun 「ün」と発音
ying 「ing」と発音
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単語を読んで正しいか確認しよう!

単語を読んで正しいか確認しよう!
単語を読んで正しいか確認しよう!

ピンイン表で個別の音が発音できるようになったら、次は「音の組み合わせ」に慣れていきましょう。

ここからは、単語やフレーズを使った実践的なトレーニングに進みます。

発音の土台ができたら、単語の意味と結びつけながら練習することで、より実践的な中国語力が身につきます。

ステップ(1)身の回りの単語を発音する

ピンインを見ながら身近な単語を発音してみましょう。

中国語ピンイン意味
爸爸bà baお父さん
妈妈mā maお母さん
老师lǎo shī先生
朋友péng you友達
rén
今天jīn tiān今日
明天míng tiān明日
昨天zuó tiān昨日
nián
yuè
星期xīng qī曜日
现在xiàn zài現在
天气tiān qì天気
东西dōng xi
衣服yī fu衣服
shū
名字míng zi名前
shuǐ
cháお茶

◎ 音声と例文は動画で紹介しています。

最初は無理に多くの単語を覚えようとせず、日常的によく使う基本単語から始めましょう

音声を聞きながら真似して発音してみてくださいね。

上手に読めましたか?

ステップ(2)正しく発音できたか確認する

自分では自分の発音が正しいかなかなか分からないですよね。

できればネイティブに聞いてもらうのが確かですが、1人で勉強している場合はスマホの「音声認識」機能を使うことで確認することができます。

■ 確認方法の例:

  • Google翻訳のマイクボタンを押して中国語を話す
  • スマホの中国語入力でマイクのボタンを押して音声入力する
  • SuperChineseやHelloChineseなど中国語学習アプリを使う

音声認識を利用した中国語入力は、発音が正しくないとヘンテコな漢字に変換されてしまうので、手軽にできる確認方法です。

例えば、「爸爸(bàba)」と言いたいのに「八八(bā)」と変換されたら声調が違っていますし、「怕怕(pà)」と変換されたら息が強いということです。

また、中国語学習アプリには発音の採点機能が搭載されているものも多く、ゲーム感覚で練習することができます。

音声を聞いて練習する→正しくできたか確認する

このパターンを繰り返しましょう。

ステップ(3)発音練習を日々の日課にする

発音練習は、スポーツの筋トレと同じです。

1日サボると、口の筋肉はすぐに日本語の動きに戻ろうとします。

1日5~10分で構いませんので、ピンイン表や単語、短いフレーズを発音する「口の体操」を毎日のルーティンにしましょう。

最初から完璧を目指すのではなく、毎日少しずつ継続することが最も大切です。

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まとめ

まとめ
まとめ

中国語の「ピンイン表」は日本語の「あいうえお表」のような整然とした形ではありませんが、中国語の発音は「子音+母音+声調」の組み合わせでできています。

それぞれの母音と子音、そして特殊なパターンを習得しさえすれば、あとは組み合わせるだけで読むことができるようになります。

ポイントは3つです。

  • 舌の位置
  • 口の形
  • 息の出し方

まずは、記事内で紹介した子音と母音を声に出して読むことから始めてみましょう!

ピンインに自信が持てると、会話にも自信がつきますよ。

もっと中国語が上手になりたい方は、毎日中国語公式LINEの学習情報もチェックしてみてくださいね。

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中国語のあいうえお「ピンイン表」の読み方と発音のコツ

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