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中国語の文字数はいくつですか?8万字もあるなんて到底覚えられません!
安心してください。
現代中国語で実際に使われている文字数は約8,000字程度で、一般的な社会生活なら3,000~3,500字ほどです。
日常の簡単な会話ならもっと少ない漢字で十分通じます。
この「使われる漢字の数」には、中国教育部が定めた明確な基準があり、学習者にとって「どこまで覚えればいいか」の目安にもなります。
この記事では、公式基準に基づいた漢字数、日本の漢字との違い、日本人が効率的に簡体字を覚える方法を紹介します。
日本語話者ならではの強みを活かして、中国語の漢字にもっと親しんでいきましょう!




中国語は「漢字の言語」として知られていますが、実際にはいったい何文字あるのでしょうか?「中国語は8万字以上ある」と聞くと圧倒されますが、安心してください。
私たちが日常的に使うのは、そのごく一部です。
ここでは、現代中国語で使われている漢字の数を、公式データに基づいて見ていきましょう。
現代中国語で使われる漢字の数は、地域と文字体系(簡体字/繁体字)によって異なります。
ただし、これは「常用として定めている基準」の違いであり、漢字そのものの体系は共通しています。
中国大陸では、教育部が2013年に公布した 《通用规范汉字表》 が正式な基準です。
| 区分 | 収録字数 | 主な用途 |
| 一級字表 | 3,500字 | 教育・新聞・日常生活で使用される基本漢字 |
| 二級字表 | 3,000字 | 専門・文学・学術分野など |
| 三級字表 | 1,605字 | 人名・地名・古典など特殊用途 |
| 合計 | 8,105字 | |
もっとも頻繁に使われるのは一級字表の3,500字で、これがいわゆる「常用漢字」に相当します。
台湾では、教育部が定めた 《常用國字標準字體表》(1982年制定、最新版2022年)が基準です。
この表は2段階構成になっています。
| 区分 | 収録字数 | 主な用途 |
| 常用字 | 4,808字 | 教育・新聞・公文書などで日常的に使用 |
| 次常用字 | 約6,000字(最新版では6,341字) | 専門分野・古典・地名などで補足的に使用 |
| 合計 | 約11,000字 | |
このように、大陸と台湾では基準字数に差がありますが、簡体字と繁体字は字体の違いだけで、意味は基本的に同じです。
漢字の歴史は長く、甲骨文・篆書・隷書などを含めると、中国全土でこれまでに記録された漢字は約8万字以上といわれています。
しかし、これらの多くは古代文献や専門分野でしか使われません。
現代中国語では簡体字の採用により、文字数が大幅に整理されました。
「書くための文字体系」というよりも、「伝えるために最も使いやすい3,000字前後」に収束しているのが現在の姿です。
実際の生活で使う文字数は、もっと少なくなります。
教育部や各種研究による目安は次のとおりです。
出典:中国教育部語言文字信息管理司「現代漢語語料研究報告」など
つまり、最初の2,500〜3,000字を覚えることが、実用中国語のカギです。
この範囲をマスターすれば、中国語ニュースも十分に読めるようになります。
また、「的」「是」「不」「了」「我」「有」などの上位500字だけで、日常文の約75%をカバーできるとの研究もあります。



これなら覚えられそう!


日本語と中国語の漢字には、完全に一致しているもの、字体が少し異なるもの、そして同じ字でも意味が異なるものの3つのパターンがあります。
日本人にとっては、すでに多くの漢字に親しんでいるという大きな強みがあります。
この章では、そんな共通点と違いを整理しながら、安心して学べるポイントを見ていきましょう。
日本の「常用漢字表(2,136字)」と、中国の《通用规范汉字表(一級字表3,500字)》を比べると、字形がほぼ同じ漢字は全体の6〜7割程度(約1,500〜1,800字)とされています。
形が多少異なるものも含めると、およそ2,000字前後が日中で共通する漢字です。
常用漢字以外まで広げれば、さらに多くの字が重なります。
つまり、日本語を知っている人は、中国語を学ぶうえですでに漢字の多くに親しんでいることになります。



「見覚えのある字が多い」というのは、日本人学習者にとって大きなアドバンテージですね。
中国大陸で使われる「簡体字」は繁体字をもとにした簡略形ですが、「日本」「中国」「学校」「山」など、まったく同じ形の漢字も多くあります。
また、見た目が少し違うだけで意味が想像しやすい字もあります。
| 簡体字 | 日本の字 |
| 爱 | 愛 |
| 门 | 門 |
| 纸 | 紙 |
ただし、形が大きく変わると日本語からは意味を推測しにくくなります。
| 簡体字 | 日本の字 |
| 发 | 発・髪 |
| 买 | 買 |
| 无 | 無 |
簡体字の仕組みを知ると、見た目の違いにも納得できるようになります。
簡略の仕組みについては、あとの章で紹介します。
中国語と日本語では、同じ字でも意味が全く違う場合があります。
日本語の感覚で話してしまうと誤解を招くこともあるので注意しましょう。
■ 例:
| 漢字 | 日本語の意味 | 中国語の意味 |
| 老婆 | 年配の女性 | 妻、奥さん |
| 手纸 | てがみ | トイレットペーパー |
| 勉强 | べんきょう | 無理やり |
| 爱人 | 恋人 | 配偶者 |
こうした違いを知り、文脈で確認することが大切です。


中国語学習を始めると、「いったい何文字覚えれば読めるようになるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
幸い、学習者にとっての目安は、2021年に制定された国際標準によって明確に示されています。
この章では、この公式基準に基づいた文字数を解説します。
「三等九級」は、中国教育部と国家語言文字工作委員会が制定した《国际中文教育中文水平等级标准》(2021年3月公布)に基づくものです。
外国人学習者を対象に、中国語能力を三段階の等級に分け、さらに1つの等級を3つの級に分類しています。
評価の軸は「音節・漢字・語彙・文法」の4項目で、そのうち「漢字」項目では、各段階での習得文字数が明示されています。
| 等級 | 級 | 新出漢字 | 習得総数 | 内容の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 初級 | 1級 | 300字 | 300字 | 挨拶・簡単な会話・短文理解ができる |
| 2級 | 300字 | 600字 | ||
| 3級 | 300字 | 900字 | ||
| 中等 | 4級 | 300字 | 1,200字 | 日常会話・SNS・簡単な記事が読める |
| 5級 | 300字 | 1,500字 | ||
| 6級 | 300字 | 1,800字 | ||
| 高等 | 7~9級 | 1,200字 | 3,000字 | 新聞・専門書・ビジネス文書を理解できる |
出典:《国际中文教育中文水平等级标准》语言量化指标总表(2021)
上記の標準では、学習者が最終的に目指すべき漢字量が、「読める」と「書ける」に分かれています。
「読める字」と「書ける字」が別基準になっているのは、外国人学習者にとって手書きよりも読解・リスニングが重要視されるためです。
現在、実際のコミュニケーションにおいて手書きの機会は減り、スマホやパソコンでの入力が多くを占めています。
中国語の文字入力は一般的にピンインを使って行います。
そのため、「目で認識できる文字数」を増やすことが学習効率を高めるポイントになります。
最上級レベル(9級)を修了すれば、日常の読み書き・ビジネス文書・ニュース記事をほぼ問題なく読めるレベルに達します。
次の章では、どうやって効率よく漢字を覚えるかを紹介していきましょう。


中国語の漢字は数が多く見えますが、コツをつかめば効率よく覚えられます。
この章では、日本人ならではの知識を活かした覚え方を紹介します。
中国語の簡体字は、一定のルールに基づいて簡略化されたものです。
代表的な簡略のパターンを見てみましょう。
| パターン例 | 簡体字の例 | 日本の字 |
| ごんべん | 请、说、话、误、语、谢 | 請、説、話、誤、語、謝 |
| 車 | 车、连、转、轻、轮、输 | 車、連、転、軽、輪、輸 |
| 東 | 东、练、栋、冻、陈、阵 | 東、練、棟、凍、陳、陣 |
| 点が線に | 鱼、马、鸟 | 魚、馬、鳥 |
| 元の字の一部 | 关、开、电 | 閉、開、電 |
このように、日本の漢字と対応させて、どの部分がどう簡略されているかを理解すると、ぐっと覚えやすくなります。
「ごんべん」の簡略は「さんずい」と見間違えやすいので注意しましょう。
漢字は形だけを覚えるのではなく、ピンイン(発音)と一緒に覚えることが大切です。
「花」「雪」「雨」など、すでに書ける漢字を何度も書いて練習する必要はありません。
しかし、中国語は日本語とは読み方が異なります。
日本語は「ひらがな」や「カタカナ」で読み方を記しますが、中国語では「ピンイン」と呼ばれる発音表記を使用します。
例えば、「花」は huā、「雪」は xuěです。
このピンインを正しく覚えないと、話すことや聞くことはもちろん、文字を入力するときも不便になります。
漢字を覚えるときは、漢字の形や意味だけでなく、ピンインとセットで発音できるようにすることが中国語学習において重要なポイントです。
簡体字と日本語の漢字は、違いがとても小さいことがあります。
下の「骨」の例を見てみましょう。


日本語は「骨」の上の部分が右側、中国語は左側です。
しかし、一部の簡体字は、スマホやパソコンが日本語設定だと正しく表示されません。
漢字を練習する際は教科書や辞書など、信頼できる教材で確認しましょう。
すべての漢字を最初から覚える必要はありません。
よく使う簡体字から優先的に覚えるのが効率的です。
その際の目安となるのが、HSK(中国語の検定)や「入門」「基本」などと書かれたテキストです。
最初に出てくるのは、「你好(こんにちは)」「谢谢(ありがとう)」「学生」「老师(先生)」など、日常生活で最もよく使う語句です。
これらを中心に、「読む・聞く・話す」を繰り返すことで、主要な簡体字が身につきます。
漢字1文字ずつ覚えるよりも、単語や短いフレーズで覚える方が、すぐ使える知識にもなります。
中国語では、1分間に話せる「文字数」=「話すスピード」の目安になります。
◾️目安:
| 速さ | 1分あたりの文字数 | 備考 |
| ゆっくり | 約120〜150字 | 単語の間をしっかり取るペース。発音練習や自己紹介に最適。 |
| 普通 | 約180〜220字 | ネイティブの日常会話。自然で聞き取りやすい速さ。 |
| スピーチ・ニュース | 約250〜300字 | はっきり発音しつつテンポよく話すスピード。 |
たとえば、HSKのスピーキング試験(口試)や中国語スピーチコンテストでは、1分間=約200字前後を目安に原稿を作るのが一般的です。
もし3分間のスピーチをするなら、200字 × 3分 = 約600字 の原稿がちょうどよい分量です。
練習時にはスマホのストップウォッチで実際に読んで、自分の「1分あたりの文字数」をチェックしてみましょう。


中国語の文字は総計すると8万字以上ありますが、現代社会において主に使われているのは、そのうち3,000〜3,500字です。
この3,000字を覚えれば新聞や一般的な書籍もほぼ読めるようになります。
また、日本語と共通する漢字や、見た目から推測できる漢字も多く、私たちはイチから全て覚えなければならないわけではありません。
簡体字学習の際は、日本語と異なる部分に着目し、日常生活でよく使われる漢字から順に覚えていきましょう。
同時に漢字のピンイン(読み方)を覚えることも大切です。



中国語を話せるようになりたい方は、毎日中国語公式LINEの中国語学習情報もチェックしてみてくださいね。


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